ママが不機嫌な時は「鬼の着ぐるみを着ているだけよ」

ママが不機嫌

ママが不機嫌だと、子どもは「自分のせいで不機嫌だ」と思い込みます。

私が悪いことをしてしまったんだ・・・
僕がお利口にしていなかったから怒っているんだ・・・
ママが口うるさいのは自分が出来が悪いから仕方ないことなんだ・・・

子どもはママの顔色を伺うのです。

でも、一方で、ママはどうでしょう?

パパとケンカして不機嫌な顔を子どもに見せてしまっていただけ。
生理痛で体調不良だっただけ。
仕事でのストレスを家庭に持ち込んでしまっただけ。

子どもは一切何も関係ない。
だけど、子どもに八つ当たりしてしまった。

子どもたちは、妄想の天才です。
子どもたちは、ママが大好きです。
子どもたちは、ママを笑顔にさせたい一心の天使です。

“勘違いの層”を
少しずつ溶かしてあげてください。

あなたのせいではないよ。
ちょっとママ今日嫌な事があったの。
○○ちゃんに当たってしまってごめんね。

~~【実例】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

先日、5歳の女の子が、「うちのパパとママ、しょっちゅうケンカしてるんだよー!」
と言って来ました。
あらら、子どもの前でケンカしているのね。。。
と私は思い、
彼女のセラピーを行いました。

私:「Aちゃんはその時どう感じたかな?」

Aちゃん:「ん~?怖かった」

私:「パパとママの怒ってる顔見たら、怖いよね?」

Aちゃん:「うん」

私:「もしかして、Aちゃんは、自分のせいでケンカしてるって思ったの?」

Aちゃん:「(黙ってうなずく)」

私:「そっか・・・。でもね、Aちゃんのパパとママ、Aちゃんのせいでケンカしているんじゃないんだよ。」

Aちゃん:「そうなの?」

私:「そうだよ~。だって、Aちゃんはその後、パパとママに何か怒られたり、注意されたりしたかな?」

Aちゃん:「ううん。してないよ。」

私:「あのね、大人はね、“ケンカ”ってものをしちゃうのね。でも、いつもケンカしてるわけじゃないよね?
一緒に皆で公園で遊んだり、遊園地に行ったり、ニコニコ楽しく過ごしている時もあるよね?」

Aちゃん:「うん!この前も動物園に皆で行って、楽しかったよ!」

私:「そうだよね。ニコニコで笑顔いっぱいで、楽しい時もいっぱいあるよね?」
「そんな時もあれば、病気になってイタイイタイの時もあったり、悲しい時もあったり、時にはパパとママみたいに“ケンカ”しちゃう時もあるの。」
「でもね、どんなパパもママも全部本物なんだよ。だけど、笑顔でニコニコしていたいってパパもママも思ってるの。」
「ケンカをしている時はね、パパもママも鬼の着ぐるみを着ているの(絵を描いて見せる)」

Aちゃん:「鬼の着ぐるみー?笑」

私:「そう。鬼の着ぐるみ。本当はニコニコ笑顔でいつもいたいんだけど、“ケンカモード”にスイッチが入ると、
鬼の着ぐるみを着ちゃうの。だから、着ぐるみの中身はいつものニコニコ笑顔のパパとママなんだよ。」

Aちゃん:「そうなの!それなら怖くないね!」

私:「そうだよ。だから、ケンカをしている時は、Aちゃんのせいでも、パパのせいでも、ママのせいでも、
誰のせいでもないんだよ」

Aちゃん:「鬼の着ぐるみを脱いだら、本物のパパとママに戻る?」

私:「戻るよ。だから、いつも、パパとママはニコニコ笑顔の日が多いでしょ?」

Aちゃん:「うん!じゃあ、もう怖くない!」

Aちゃんは、この日から、パパとママがケンカしても、少し恐怖感が和らいだようです。

できれば、子どもの前では、夫婦ゲンカは避けたいところですが、
子どもの前で夫婦ゲンカをしてしまっても、罪悪感を感じる必要はありません。
ただ、見せてしまったからには、勘違いの層を重ねないよう、きちんと「あなたのせいでケンカしたのではないよ」
と言う事を、
「パパとママはあなたを愛しているのよ」
と言う事を、言葉でしっかりと伝えてあげてください。

本当の気持ちを伝えていくことで、子どもたちも勘違いの層を積まずに育つことができます。

荒木 かおり心の教育.netのカウンセラー・ライフスタイリスト

投稿者プロフィール

東京・新宿にある新宿御苑工房を夫婦経営する経営者。そして、職人(革製品・ハイブランド修復師)。ヒト、モノ、コト、そしてココロを大切にするという本質を伝える。本質的なココロを愛し、何よりも自分を愛そうという輪を広げ活動中。

自分の人生を歩みながら背中を見せるカウンセリング方法を指示。カウンセラーとして子育て塾なども開催し、LINEカウンセリングで生活の中に身近に感じられるカウンセリングを推薦している。

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